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仮説と仮説ツリー

仮説は、検出されたオブジェクトが特定の要素に対応する、すなわち要素で指定されたプロパティと検索基準を満足する、という仮定です。

重要!要素の検索領域には、要素に対応する複数のオブジェクトまたはオブジェクトのセットがあります。この場合、それぞれの検出されたオブジェクトに対して仮説が立ちます。

仮説は、そので特徴づけられます。

仮説の質は、どれぐらい検出されたオブジェクトが対応する要素に含まれる記述に合致するかを測定するもので、数値は0~1です。

仮説の質の計算は、[検索前品質]*[検索後品質]で、ここでは

  • 検索前品質プロパティダイアログボックスと高度な検索前関係フィールドで設定された質で、
  • 検索後品質高度な検索後関係フィールドで指定される条件の適用結果です。

グループ要素の仮説の質は、すべての構成要素の仮説の質を乗算して計算されます。

オプション要素では、帰無仮説が立ちます。

帰無仮説は、検索領域でオプション要素に対応するオブジェクトが検出されなかった場合に立つ仮説です。

つまり、オプション要素に対応するオブジェクトが見つからない場合は、FlexiLayoutの合致は止まらず、帰無仮説が立ち、オプション要素の作成時に設定する質に割り当てられるということです。

わかりやすいように、仮説という用語を使って、特定の仮説に含まれるオブジェクトのセットを表しています。

仮説: 実用例

画像で2つの静的テキストを探すのに使う2つの要素を作成するとします。最初の静的テキストは「母」、2番目の静的テキストは「父」で、テキスト「父」は常にテキスト「母」の下に位置します。最初の静的テキスト要素StaticText1はテキスト「母」を探すために使用し、2番目の静的テキストStaticText2はテキスト「父」を探すために使用します。両要素はオプションで、それぞれの帰無仮説の質は0.97に設定されているとします。

StaticText1の検索領域ではいかなる制限も設定しません。テキスト「父」は常にテキスト「母」の下に位置するとわかっているので、StaticText2は常にStaticText1の下に配置しなければいけないと指定します。そのため、StaticText2要素のプロパティダイアログボックスで関係タブに対応する制限を入力します:Below:SearchElements.StaticText1;.

以下の図には、単語「母」が2回(単語「父」の上下)発生する画像とFlexiLayoutが合致した結果と、単語「父」の上にある単語「母」での1つのOCRエラーが表示されています。

FlexiLayoutの合致で、StaticText1要素に対して2つの仮説が生成されました。最初の仮説は、1つのOCRエラーで認識され、単語「父」の上に位置し、質が0.98である単語「母親」に対応します。2番目の仮説は、単語「父」の下に位置し、質が1である単語「母」に対応します。

この段階では、各連鎖の質は対応する仮説の質と同じです。従って、最善の連鎖は、質1の仮説で構成されます。

StaticText1要素の下のStaticText2を検索するよう指示し、 StaticText1要素に対する仮説が2つ生成されたため、2つの検索領域で必要な静的テキストを探そうとしています。単語「父」の下の単語「母」が見つかった質1の2番目の仮説が追及されているため、StaticText1要素の下のStaticText2要素は見つからず、従って、質0.97の帰無仮説が生成されます。結果として生じる仮説連鎖の質は1x0.97=0.97です。

単語「父」の上の単語「母」が見つかった質0.98の最初の仮説が追及されている場合は、StaticText1要素の下のStaticText2要素が正常に検出され、従って、質1の仮説が生成されます。結果として生じる仮説連鎖の質は0.98x1=0.98です。

その結果、全体の質が0.98の連鎖が選択されます。

12.04.2024 18:16:07

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