PDF 形式での保存

PDF は幅広く使用されている文書形式です。PDF 文書は異なるコンピュータでも同じように表示され、パスワードで保護することができ、電子アーカイブでの保管に適しています。

テキストを PDF 形式で保存するには

  • メイン ツールバーの [保存] ボタンの横にある矢印をクリックし、[PDF ドキュメントとして保存…] をクリックします。必要な形式がリストに表示されていない場合は、[他の形式で保存…] をクリックして [保存形式の種類] ドロップダウン リストから必要な形式を選択します。あるいは、[ファイル] メニューで [名前を付けて文書を保存] をクリックし、[PDF ドキュメント] をクリックします。

ヒント:その他の保存オプションは、[オプション] ダイアログ ボックスで選択できます。[ツール] > [オプション…] をクリックし、[保存] タブをクリックして、次に [PDF] タブをクリックします。

このタブにある保存オプションは、次のカテゴリーに分けられています。

既定の用紙サイズ

PDF 形式で保存する際に使用する用紙サイズをドロップダウン リストで選択します。

保存モード

予定している電子文書の利用方法に合わせて、以下のオプションのいずれかを選択します。

  • テキストと画像のみ

このオプションでは、認識したテキストと関連する画像のみが保存されます。ページは完全に検索可能で、PDF ファイルのサイズは小さくなります。作成される文書の外観は、元の文書とわずかに異なります

  • ページ画像の上にテキスト

このオプションでは、元の文書の背景と画像が保存され、その上に認識したテキストが配置されます。通常、この種類の PDF には [テキストと画像のみ] の PDF より大きなディスク領域が必要となります。作成される PDF 文書は、完全に検索可能です。場合によって、作成される文書の外観は、元の文書とわずかに異なります。

  • ページ画像の下にテキスト

このオプションでは、ページ画像全体が画像として保存され、その下に認識したテキストが配置されます。外見が元の文書とほぼ同じで、完全に検索可能な文書を作成するには、このオプションを使用します。

  • ページ画像のみ

このオプションでは、ページの正確な画像が保存されます。この種類の PDF 文書は、元の文書とほとんど見分けがつきませんが、検索可能なファイルにはなりません。

選択した保存モードによって、次のオプションのうちいくつかが使用できるようになります。

  • テキストと背景の色を保持する

PDF を保存する際に文字色と背景を保持するには、このオプションを選択します。

  • ヘッダーとフッターを維持する

出力文書でヘッダーとフッターを保持します。

  • 目次の作成

文書の見出しから目次を作成する場合は、このオプションを選択します。

  • タグ付き PDF の有効化

出力される PDF 文書に PDF タグを付加するには、このオプションを選択します。

この PDF ファイルには、テキストと画像のほかに、論理的部分、画像、表などの文書構造に関する情報を含めることができます。この情報は、PDF タグの中に符号化されます。PDF タグを備えた PDF ファイルは、さまざまな画像サイズに合わせてテキストのレイアウトを変更できるため、携帯用機器でも適切に表示されます。

  • MRC を使用して画像を圧縮

高率で圧縮された文書でテキストと画像の表示品位を保持するには、このオプションを選択します。

  • ABBYY PreciseScan を適用して画像上の文字を滑らかにする

ABBYY PreciseScan テクノロジを使用して文書の文字の輪郭を滑らかにし、画素化を抑えるには、このオプションを選択します。

画像設定

テキストに多数の画像が含まれている場合や、認識したテキストと共にページ画像を保存する場合、作成されるファイルは非常に大きくなります。作成されるファイルのサイズと画像の品質を調整するには、[画像設定] ドロップダウン リストでいずれかのオプションを選択します。

  • 高品質 (印刷用)

画像またはページ画像の品質を保持するには、このオプションを選択します。ソース画像の解像度が保持されます。

  • バランス保持

PDF ファイルのサイズを小さくすると同時に、画像またはページ画像の品質をある程度高いレベルに維持するには、このオプションを選択します。

  • コンパクトなサイズ

サイズの小さな PDF ファイルを得るには、このオプションを選択します。画像とページ画像の解像度が 300 dpi に下げられ、品質に影響が及びます。

  • カスタム…

[カスタム設定] ダイアログ ボックスで、画像とページ画像についてユーザー独自の設定を行うには、このオプションを選択します。

ヒント:認識したテキストの中の画像を保持しない場合は、[画像を保持する] オプションが選択されていないことを確認します。

フォント設定

テキストを PDF 形式で保存する場合は、ご使用のシステムにインストールされている Adobe フォントまたは Windows フォントが使用できます。使用するフォント セットを指定するには、ドロップダウン リストから次の項目のいずれかを選択します。

  • 定義済みフォントを使用

PDF ファイルには Times New Roman、Arial、Courier New などの Adobe フォントが使用されます。

  • Windows フォントを使用

ファイルには、ご使用のコンピュータにインストールされている Windows フォントが使用されます。

PDF 文書にフォントを埋め込むには、[フォントを埋め込む] オプションを選択します。これにより、文書のフォントはすべてのコンピュータで同じように表示されますが、結果として得られるファイルのサイズは大きくなります。[フォントを埋め込む] オプションは、[テキストと画像のみ] または [ページ画像の上にテキスト] のオプションが選択されている場合のみ選択できます。

PDF のセキュリティ設定

パスワードを使用して、PDF 文書が不正に開かれたり、印刷、編集されたりしないように保護することができます。PDF セキュリティ設定を変更するには、[PDF のセキュリティ設定…] ボタンをクリックし、表示されたダイアログ ボックスで文書を保護する方法を選択します。

  • 文書を開くパスワード

このパスワードにより、PDF 文書が不正に開かれることがないよう保護されます。ユーザーは、作成者が指定したパスワードを入力した後でのみ、文書を開くことができます。

文書にパスワードを設定するには

  1. [ドキュメントを開くパスワードを要求する] オプションを選択します。
  2. ボタンをクリックします。
  3. [ドキュメントを開くパスワードの入力] ダイアログ ボックスでパスワードを入力し、確認します。

指定したパスワードは、[PDF のセキュリティ設定] ダイアログ ボックスの [ドキュメントを開くパスワード] フィールドにドットとして表示されます。

  • アクセス許可パスワード

このパスワードにより、不正な編集および印刷のほか、他のアプリケーションへの情報のコピーが行われないよう PDF 文書が保護されます。ユーザーは、作成者が指定したパスワードを入力した後でのみ、上記の操作を行うことができます。

  1. [ドキュメントおよびそのセキュリティ設定の印刷と編集を制限する] オプションを選択します。
  2. ボタンをクリックします。
  3. [アクセス許可パスワードの入力] ダイアログ ボックスで、パスワードを入力し、確認します。

指定したパスワードは、[PDF のセキュリティ設定] ダイアログ ボックスの [アクセス許可パスワード] フィールドにドットとして表示されます。

次に、PDF 文書で行う操作のうち、ユーザーに許可するものを選択します。これらの制限は、[アクセス許可設定] オプション グループで設定します。

  1. [印刷を許可する] ドロップダウン リストの項目を使用すると、文書の印刷を許可または禁止できます。
  2. [変更を許可する] ドロップダウン リストの項目を使用すると、文書の編集を許可または禁止できます。
  3. [テキスト、画像、その他の内容のコピーを可能にする] オプションを選択すると、ユーザーが PDF 文書の内容 (テキストと画像) をクリップボードにコピーできるようになります。このような操作を禁止する場合は、このオプションの選択が解除されていることを確認します。
  4. [画面リーダーによるテキストの読み取りを可能にする] オプションを選択すると、ユーザーが PDF 文書の内容 (テキストと画像) をクリップボードにコピーできるようになります。このような操作を禁止する場合は、このオプションの選択が解除されていることを確認します。
  • 暗号化レベル

[暗号化レベル] ドロップダウン リストの項目を使用すると、パスワードで保護された PDF 文書の暗号化の種類を設定できます。

  1. 低 (40 ビット) - Adobe Acrobat 3.0 以上と互換 RC4 標準に基づいて 40 ビットの低い暗号化レベルを設定します。
  2. 高 (128 ビット) - Adobe Acrobat 5.0 以上と互換 RC4 標準に基づいて 128 ビットの高い暗号化レベルを設定します。ただし、Adobe Acrobat の以前のバージョンのユーザーは、この種の暗号化が施された PDF 文書を開くことはできません。
  3. 高 (128 ビット AES) - Adobe Acrobat 7.0 以上と互換 AES 標準に基づいて 128 ビットの高い暗号化レベルを設定します。ただし、Adobe Acrobat の以前のバージョンのユーザーは、この種の暗号化が施された PDF 文書を開くことはできません。

14.01.2020 17:26:20

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